「写真家の努力の99%は写真を取ること以外にある」|SUPERな写真家/レスリー・キー
写真、大学の時にはじめた。
友達に誘われて行った小さなカフェのマスターに貸して貰ったフィルム式の一眼レフ。確かPENTAX。
写真を撮る時はいつも、身近な人の写真。
あんまり、、いやほとんど風景写真は撮らなかった。
好きな写真を撮る写真家は結構いるけど、好きな写真家は2名。
ひとりは中村こどもさん。「コドグラフ[codograph]」を運営している方。
コドグラフ[codograph]|15才までのこどもフォトグラファーを育てるワークショップ&こどもが撮影した写真素材を配布するストックフォトサービス
ぜひお会いしたいなぁと思う。
いろいろ聞いてみたい。こどもに写真を取らせてみた時に、どう子どもの姿勢や興味が拡がりつつ集中し、変化していくのか。こどもがどうやってグングンとカメラの知識を蓄えていくのか。カメラ、写真を通して、子どもがどのように成長するのか。
そして、もう一人は、
レスリー・キー。実は最近知ったばっかり。
友人が教えてくれた。「こないだ、表参道で歩いてたよ」って。笑
生き方、というか哲学が好き。
カセットテープを組み立てるように撮り続ける
流れ作業の工場では、「あと何個作らなくちゃ」などと考えてたら作業がストップしてしまう。最初に任されたカセットテープを組み立てる仕事は、とにかくスピード勝負で、使い物にならない商品はすぐにラインからはじくよう判断しなければならなかった。同じように撮影現場でも、その日に撮るべきモデルの数を数えたり、カットの選定で長々悩んだりしていたら物事を前に進めることができません。短期決戦で集中して仕事をこなす能力を、僕は工場で鍛えられた。目標を決めたらひたすら撮りまくって、ダメなものをどんどん捨てていく。良いか悪いかはすぐに決める。このスタイルは当時とまったく変わっていません。
とにかくスピード・集中・量、は大事だなと思う。
かつ、それが目的化しないように。
つまり、「あと◎個つくろう」とかでなく。
それはあくまで、もっと大きな目的やビジョンを達成するためにベンチマークする数値でしかなくて、大きな方向性に向かって歩むための推進力。
プロデビューから3年も経たないうちに、自分の想像を超えるスピードで大きな仕事をもらえたのはなぜだったのか。もちろん運も大きいのですが、ファッション雑誌からキャリアをスタートしたことに大きな意味があったと思います。というのも、写真家には大きなジャンルごとの棲み分けがあって、たとえばスポーツの試合の写真をファッション写真家に頼む人はいない。同様に、どの業界かにかかわらず、企業や広告会社がステージの上に被写体がいるようなファッショナブルな広告を打とうとするとき、彼らの多くはファッション雑誌を見て写真家を選ぶのです。専門誌からスタートしたことで、関心のある人の目に僕の写真がとどまる確率が上がったと思うのです。
とはいえ、数をこなすだけで、いいか?
答えは、一部NO。
数をこなすにも、ロケットの最初の「方向性」が重要、ということだろう。
方向性さえある程度確定してしまえば、180度逆方向という場合じゃない限り、修正できる。ロケットの修正と推進力=量をこなす、という位置づけになる。
ここらへんも超同感。
めちゃくちゃに進んでも、効率は悪い。確率論的に自分の進む方向性を開拓できるかもしれないが、同じ確率論なら、効率性を念頭に置いたアクションプランを練った方がいい。
タイトルにある、「写真家の努力の99%は写真を取ること以外にある」という言葉。
「じゃあ、何にあるの?」
それは、企画を立てて動いて協力者を募って、実際に社会にアウトプットするための要は、「準備」に対して払っているとのこと。
自分の仕事を見てみても、「やること当たり前」のことと、準備として背伸びをして努力することとの境界線は意識する言葉だなと思いました。