"改正の功を急ぐなかれ"|COURRiER JaponVol.112 March 2014
ちょっと雑誌も書いてみる。
ライトに書くよ。
今月号の特集テーマは
「『言葉』こそがあなたの武器である。」
言葉の力にフォーカスし、過去の指導者や現在のリーダーのプレゼンの数々、そしてこれからの僕達の交渉やスピーチなどなどいろんな角度で「ことばのちから」を検証している濃厚な特集です。ちなみに、ナンパの作法的なことも書かれている。
そこによると、
ナンパの”ゴール”には3種類ある。電話番号を聞き出すこと。キスをすること。そしてセックスまで持ち込むこと。ナンパとは、これらのゴールにたどり着くための「交渉」なのだ。
と、明快に回答するのはロンドンで開催されているナンパ養成講座の講師。
すごいっすね。明快。この記事面白かった。
さて、今回紹介するのはタイトルに書いた言葉を言った、吉田茂元首相のことば。
改正の功を急ぐ事なかれ
憲法改正のごとき重大事は、仮にそのこと有りとするも、一内閣や一政党の問題ではない。(中略)国民の総意がどうしても憲法を改正せねばならぬというところまできて、それが何らかの形で表面に現れた時に、始めて改正に乗り出すべきである。
という言葉が紹介されていた。
この後には、このように記事が続く。
これは、吉田がやはり「歴史」を強く意識していた指導者だったからこそ出てきた言葉です。
この特集のこのコーナーでは、「ファスト化してしまった日本の指導者の言葉」と揶揄している。なるほど、そういう見方をすると腹落ちする部分もあるな、と。
たしかに、自分の放った言葉が放たれた海には色濃く残り、蔓延し、何らかの影響をおもつということを意識することが、一国の代表としてあるべき「ことば」観なのかと感心した。だし、それは一国の代表じゃなくても、社会の構成員のひとりである自分の言動においても、所属するコミュニティにおいては、影響力や発信先にとっての捉え方を意識していかなければいけないなと感じる。